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やりきれないのは、エド・ウッドがとってもいいやつだということ。映画監督としては最低なんだけど、人間的には憎めない、愛すべき人物なのだ。 以前と変わらず彼の映画を観たいとは思わないが、エド・ウッドという人物には興味が湧いた。映画が好きなのに作る映画は信じられないほど駄作、というのが不思議でならない。言っちゃ悪いけど、バカなのかな、やっぱり…。でもこの映画を観終わる頃には、そのバカをどうしようもなく好きになっている自分に気づく。 華々しいイメージのあるハリウッドの影で、夢に破れて消えていった大勢の映画バカたちのことを思うと、ついつい目頭が熱くなってしまう。オーソン・ウェルズのような一握りの天才が映画文化に貢献していることは確かだが、一方で才能のない大勢の人々の奮闘もまたその土壌となっているはずだ。そういう無名の人々のマニアックな情熱を引き継いでいる人こそ、ティム・バートンその人であり、だからこそこんなにも暖かく、素晴らしい映画ができたのだろう。 (ところで、デップのあまりの壊れっぷりが衝撃的。女装して踊るところとか、ジム・キャリーっぽかった)
【no one】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2005-04-04 12:44:21)(良:1票)
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