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《ネタバレ》 自身のエゴイスティックな欲求の象徴のような分身につきまとわれる、超シュールなサスペンス。恐怖と笑いは紙一重であるということがよくわかる。
殺人者が被害者を追いかける話を、被害者の視点から描けばホラーになるが、殺人者の視点から描けばブラックコメディになりかねない。だから悪辣なドッペルゲンガーに追われる前半はホラーなのだが、ドッペルゲンガーを受け入れ、融合してしまった後半はコメディになってしまう。 残虐極まりない話なのだが、誰もが好き勝手に行動するだけに変な爽快感が伴っているのがたちが悪い。「自分自身の嫌いな部分も含めて受け入れないと」的なことは良く言うけれど、そんな言葉の危うさが見えてくる。自身の狂気までも受けれ入れてしまったら、怪物になりかねないですもんね。 それは恐ろしいことであるけれど、同時にとても楽しいことでもあって……。この映画はその快感をあっけらかんと描いてしまった。そういう意味ではものすごく怖い作品かもしれない。 【no one】さん [ビデオ(邦画)] 7点(2007-01-02 21:49:59)
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