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正直にいえば退屈だったけれど、これだけ殺伐とした気分にさせられる作品も珍しい。強い主張を感じるわけではないし、例の事件の実像を描ききれているとも思わない(そうであれば犯人の少年たちのバックグラウンドの書き込みがどうしても必要だろう)。ただただ絶望的な空気だけがあり、その意味では映画にしかできない表現だろうと思った。
ほとんどが普通の学校の映像なんだけど、日本のそれに比べると病院っぽくて温かみがない。最初から最後まで、日常生活という名の荒涼とした風景を見せられた気がする。殺人犯の二人の少年が「キスしたことがない」といってお互いの唇で感触を確かめる場面はどうしようもなく哀しい。 岡崎京子の作品で引用されている詩を思い出した。「ぼくらの平坦な戦場」ってやつ。 【no one】さん [DVD(字幕)] 6点(2006-08-03 13:15:06)
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