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《ネタバレ》 兄ばっかり愛されて何だよ!…という単なるフテクサレでなく、
母・父・兄・彼女との関係の中で抱く淋しさや悲しみ、嫉妬、苛立ちなど、 複雑な心理を身体全体で表現しているJディーンの演技力が素晴らしい。 しかし、(次のコメントは、お叱りを受けるかも知れないが) 「キャルの人物像は、若干の発達障害があるのでは?」と思えてしまう。 「アイ・アム・サム」ほどじゃないが、ほんの少しだけの発達遅滞。 出兵出来るほどの年齢で「父の愛が感じられない~」と嘆く姿は、 やはり不自然さを感じる。アメリカなら尚更だ。 母の愛を知らずに育ったとしても、父が厳格過ぎたとしても、 それだけで双子の弟がああなるとは思えない。 母の様子を知りたくて尾行と投石、兄と彼女の触れ合いを覗き見る目つき、 嫉妬ゆえ?突然の氷柱投げ捨て、石炭落としの窃盗、 大豆の投機話を鵜呑みにする危うさ…、様々な場面で見せる「微妙な行動」。 当時の米国社会において発達障害は、全く認識されていなかっただろう。 「お前のする事は分からん!悪い子だ」と父が嘆くのも無理は無い。 聖書朗読の際に「第8章~」「数字を省略しろと言ってるだろ!」となるが、 彼は父に反抗しているのではなく、たぶん省略が「出来ない」のだ。 ラストにおいて父から「側にいて看病してくれ」と頼まれた時に見せる彼の安堵も、 若干の障害があると仮定すると妙にしっくり来る。自分の居場所を確定して欲しいのだ。 この作品が、たまたま「そう見える」のではなく「障害を背負っている青年の複雑な葛藤」を 意図して描いたのだとしたら…。1954年に?。 それって、超先進的な傑作・問題作だったという事に…なるかな?。 【じょるる】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2013-09-02 05:15:19)
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