白い巨塔 の DONGYAOS さんのクチコミ・感想

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白い巨塔 の DONGYAOS さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 白い巨塔
製作国
上映時間150分
劇場公開日 1966-10-15
ジャンルドラマ,法廷もの,医学もの,モノクロ映画,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 山崎豊子のベストセラー小説「白い巨塔」(1965年)を映画化。財前五郎が教授に上り詰めるまでを描いています。読者から「悪が勝利する結末」への批判が相次いだため、後に山崎は、「続・白い巨塔」を執筆(1969年)。が、「大学病院の闇を告発する」使命は、「白い巨塔」でじゅうぶんに果たされているように思います。本作(映画)は、戦後21年となる昭和41年に発表されたことに、大きな意義がありました。当時、大学病院はブラックボックスであり、医療ミスによる死亡事故があってもそれが公になることは稀でした。1952年、気管内挿管の失敗を繰り返したことによりプロレスラーの力道山が死亡。しかし、医院、担当医に責任が追求されることはありませんでした(裁判で医院はカルテを紛失したと証言)。私は1968年に千葉大学付属病院で乳児が柵のないベッドから落ち、死亡する現場を目撃したのですが、この事故が世間に知られることはありませんでした。病院を相手取った裁判で勝利することはたいへん難しいことであり、当時の人間にとって裁判所は医院以上にわけのわからない場所でした。医療ミスが発覚したとしても、多くの場合、泣き寝入りするしかないのが実情だったと思います。本作は、原作を忠実に再現しようとするあまり、情報が多く、尺が長くなってしまいました。教授選があまりにも大きな山場であったため、裁判の件を見続けるのには、体力が要ります。思い切って選挙のプロットをもっと単純にし、2時間強ほどに尺を押さえてもよかったように思います。里見と佐枝子の描かれ方がくどいのも、残念。日活でスターのキャリアを築いていた田宮次郎が、力もあり華もある演技を見せています。
DONGYAOSさん 7点(2004-07-09 16:04:54)
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投稿日付邦題コメント平均点
2005-01-12CUTIE HONEY キューティーハニー4レビュー5.00点
2005-01-11マッハ!!!!!!!!7レビュー7.06点
2005-01-06スターシップ・トゥルーパーズ24レビュー3.76点
2005-01-06座頭市と用心棒3レビュー5.70点
2005-01-05イノセンス3レビュー5.84点
2004-08-03ベルヴィル・ランデブー7レビュー6.82点
2004-07-18花と蛇 (2003)5レビュー4.76点
2004-07-18天空の城ラピュタ7レビュー8.71点
2004-07-15バットマン(1989)7レビュー6.19点
2004-07-15羊たちの沈黙8レビュー7.85点
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