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《ネタバレ》 ネット配信される悲惨なリンチの画像に見入りつつ、もたれかかる女性を抱きとめ喜色満面となってしまう主人公の親友たち。その悲喜劇の組み合わせの不謹慎さ。
そして、満を持したマズルフラッシュが一閃し、周囲が闇に落ちる。 喜劇的な伏線が、復讐劇の重い感動に転化する瞬間のカタルシス。 犯人やトラップをあらかじめ観客に明かすことによってサスペンスを煽るヒッチコックの映画術のように、明瞭に配置された伏線が、救出劇のエモーションを高める。 暗闇の中に鋭く弾ける銃撃炎の激しい照り返しは、姿なき娘の怒りの表象となり、 彼女が装着した暗視スコープの主観画面は、機敏かつ冷徹な銃捌きを見せる手のアクションを以って怒りの強度を伝えるとともに、観客に同化を促さずに置かない。 映画は、クライマックスの銃撃戦・格闘戦のさなか、夜が明けていく窓外の光の推移も丹念に捉え続け、ラストで闇からようやく抜け出た少女を逆光の朝陽で包ませる。 そのビル屋上のツーショットが大変爽やかだ。 【ユーカラ】さん [映画館(字幕)] 8点(2011-01-19 22:59:17)
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