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ゾンビ映画とともに『東京公園』とのもうひとつの細部的な類似は、相手を正面から真っ直ぐに見据えることによる、相互把握と理解というモチーフだろう。
メディアを介さず、素の眼差しで互いを見詰め合うことで、差異を超えて互いの個を把握する異星人と主人公の少年。 その視覚的コミュニケーションの主題は、単なる映画史的ノスタルジー以上に、9.11報道を経て「異質な者」への偏見と連鎖的憎悪が煽られていく現代の課題として、共産圏への憎悪の時代を背景に発展的に変奏され、問いかけてくる。 映画の中で強く印象に残る場面は数多いが、 ナイトシーンの随所で不規則的に画面を輝かせるブルーの光の帯。タメの場面で静かにざわめく木々の不穏な音。駅でリハーサルを行うエル・ファニングの驚異的な変貌ぶりなどをとくに挙げておきたい。 【ユーカラ】さん [映画館(字幕)] 7点(2011-07-10 21:32:47)
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