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《ネタバレ》 ドローンによる俯瞰空撮も含めて、こんなにイド―ダイスキだったかと思うほど、よくカメラが動く。
人物の移動に合わせてポジションを様々に変えつつ、照明も大胆に変化させながらショットを持続させるなど、意欲的な印象が強い。 犬と人間との絡みを引きのショットで見せ、関係性の変化を反復によって提示する。これもカットを割らないアクションシーン共々難度が高そうだ。 隣人宅の門から覗く雑草も、至るところに現れる白いカーテン類も、ラストの香川照之の周りを舞う枯葉も、風によく靡いてムードを出している。 それらは恐怖の表現であると同時に、映画の快楽でもある。 竹内結子がテーブルで割っていたのは何の殻か。その後に続くジューサーの騒音もまた夫婦間の変調と不協和を表現する。 静かな風の騒めきも勿論だが、遺体を包んだ透明なナイロンポリを脱気していく音の生々しさだとか、衣擦れの音とか、 ここぞという場面の音響に対する意識も相変わらず高い。 その極め付けが、竹内の絶叫である。 蛇足は承知でも、それだけでは終わらせないということらしい。 【ユーカラ】さん [映画館(邦画)] 7点(2016-06-23 23:43:41)
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