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《ネタバレ》 雑多な種族が往来する街のシーンが二度ほどあるのだが、こういうシーンは美術セットやメイキャップの見せ場だろうに、
画面上は単に粗雑で目まぐるしいモブシーンでしかない。人物の対話シーンとなると、浅い深度のカメラによって後景はほとんどボケボケである。 折角のデザインスケープならば、その仕事を観客によく見せてあげればよいのに。美術の手抜き仕事を隠している訳じゃあるまい。 CG特撮を駆使したロングショットの奥行きとの落差が際立ってしまうわけで、そうした画面の単調さもドラマの足を引っ張る。 その観点では、ルーカス版よりは『帝国の逆襲』のカーシュナー版のスタイルであり、『GODZILLA(2014)』と同じ傾向である。 落胆させられるのは、いよいよクライマックスに向かいフェリシティ・ジョーンズに賛同してディエゴ・ルナらが集結するのだが、 彼の背後の仲間たちにもほとんどピントを合わせないことだ。 これは彼らの物語ではないのか。 カルチュラルスタディーズ的にもよく語られるこのシリーズ。この人種配置とrogue stateを連想させずにおかないこのタイトルなら、 彼ら一人一人の表情にもしっかりフォーカスしなければならぬのではないかと思うが。 このような細部こそ疎かにして欲しくない。 【ユーカラ】さん [映画館(字幕なし「原語」)] 6点(2016-12-21 00:00:01)
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