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《ネタバレ》 俳優陣が熱演と称して盛大に泣きまくる映画だろうというのは劇場予告の段階でわかるし、実際に映画の後半はそういった展開となる。
確かに俳優らはみな力の入った芝居を見せ、音楽は心に染み入り、そして笠松則通のカメラは絶品と云って良いくらいである。 妻夫木聡らを照らし出すネオンの艶。揺れる波光が繊細な照り返しとなって投影される宮崎あおいと渡辺謙の切返しショット。 あまりにも痛ましい広瀬すずの強姦シーンの暗い木影と、ラストで青い空と海へと歩み出す彼女の横顔を明るく照らし出す白光。 全編、気合の入りまくった照明テクニックが光と闇のモチーフを鮮烈に浮かび上がらせる。 各エピソードはフラッシュバック・フラッシュフォワードを時折織り交ぜながら、そして台詞や音を相互で巧みに重ね合わせ 一つのうねりを作ろうと試みているのがわかる。 後半はどうしても説明頼りになり、泣き芝居・絶叫芝居に陥ってしまうが、そこがいかにも日本アカデミー賞好みという感じである。 【ユーカラ】さん [映画館(邦画)] 7点(2016-09-18 19:35:29)
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