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エジソンの時代から80年代までのダンス映像がモンタージュによって紡がれ、一つのリズムにシンクロしながらオープニングナンバーを形づくる感動。
そして『ザッツ・エンタテインメント』シリーズと同様、名ショットがリプレイされる最中にストップモーションによってダンサーたちの素敵な表情と身振りの一瞬間が躍動の中から的確に切り取られ、その一瞬が永遠化するようなエンディングの映画的感動。 全身で表現される伸びやかなダンスがスクリーンを越えて観る側の何かを開放し、幸福感で満たしてくれる。 69年の不動産企業によるMGM買収とその「資産破壊」、そしてメジャー再編を経たMGM/UAによる本作に登場する作品は(皮肉にも)時代範囲からしてもMGM中心の上記シリーズ以上に多彩だ。 映画は「ダンス」を描いた古代の壁、絵画、彫刻、舞台、そして映画最初期から80年代のMTV時代までを網羅する。 様式的には、民族舞踊、チャールストンからモダンダンス、ブレイクダンスまで。 映画表現的には、サイレントからトーキー、モノクロームからカラー、スタンダードからシネスコへ。30年代のバスビー・バークレーの前衛的な視覚効果からアステア+ロジャースらの個人技・フルショットの時代への変遷も判りやすい。 なかでも、巨大セットとスターが象徴する絢爛豪華の50年代と、『フェーム』等のストリートロケが象徴する80年代とのルックの隔たりは、撮影所の崩壊を強烈に印象付ける。その一方で、ダンスは継承と同時にエレガンス志向からエネルギッシュなものへとスタイルの革新を示し、映画は黄金時代への郷愁に湿るばかりではない。 映画は健康なオプティミズムで締めくくられている。 そして何より「映画キャメラの発明以前にダンスの道を歩んだ人々に捧げる」とする映画冒頭の献辞が感動的だ。 【ユーカラ】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2011-09-07 22:57:22)
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