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《ネタバレ》 面白さ、という点で「濡れ髪」シリーズ最終作のこの作品が私は大好きだ。それは京マチ子のツンデレぶり(私はこの映画で彼女がめちゃくちゃ魅力的である事を知った)もさることながら、雷蔵コメディの最高傑作という点に尽きる。前作群における雷蔵の立ち位置は本郷功次郎や川崎敬三を導く「出来る」男で2.5枚目位の立場。だがこの作品における彼は完全に3枚目なのが素晴らしい(「~は免許皆伝の腕前であ~る、ウン!」なんて素敵な笑顔だろうか!)。剣術の達人にも関わらずもろ肌脱いだ京マチ子に気が動転しコテンパンにやられる様や、甲州流早駆けを駆使して飛ぶように去ってゆくところも(時代劇らしからぬ早回しカットの連続で)間の抜けた感があって面白い。多分雷蔵さん自身の素はこんな明るい人だったんだろうなぁと思わせる「明暗含めた役者としての幅」に感服させられるのだろう。ちょっと高めだけどこの面白さにいい点つけちゃおう。本格的時代劇を求める人には?だがいいんだ、楽しければ!機会があればぜひ。
【Nbu2】さん [映画館(邦画)] 8点(2016-04-20 18:29:38)
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