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《ネタバレ》 日本「青春」映画のエバーグリーンですよね、この作品。今回神田神保町シアターにおける「デビュー70周年/芦川いづみ」特集で初めて劇場にて鑑賞。実は私、今回の特集に当って芦川いづみの別作品(今回は「あした晴れるか(’60)」「乳母車(’56)」)を鑑賞してたのですが、この作品上映時は明らかに観客層が違う。つまり芦川いづみだけではない、石原裕次郎/北原三枝/川地民夫ファンにとっても思い入れのある一本ってことなんでしょう。戦後日本青春映画のビッグバンは日活+石原裕次郎の登場=「狂った果実(’56)」と考えてる自分ですが、不良性を強調し過ぎた演技、くどすぎてあんまり好きじゃない。但この作品においては「(マーロン・)ブランドじゃなくて(ジェームス・)ディーン的」な心に陰のある若者、というスタンス/演技が私だけではない、当時の老若男女に受け入れられ俳優石原裕次郎が大スター、ブームとなる後押しとなった1本としてご年配の映画ファンから愛されているんだなぁ、と感じたわけっすよ。あともう一点思ったのは、若手のフォローに回っているベテランの役者があっての日活青春映画であったという事。主演4人の魅力以上に彼らを支える小杉勇/千田是也/森川信/小沢昭一の演技が上手なので3時間半の長い映画も意外と退屈せずに鑑賞出来た。その中でもMVPは轟夕起子。1967年、49歳という若さでこの世を去ってしまう彼女にとっても、この作品は記憶に残る名演技としてもっともっと評価されてもいいはず。そういった事を念頭にいれつつ、50年代末~60年代中旬の日本芸能社会を牽引していた日活青春映画(大門軍団とか七曲署のボスだけではない石原裕次郎の魅力)を堪能していただきたいということで、機会があれば。あとスクリーンで見る北原三枝+芦川いづみ、良かったなぁ...。結局そっちかい。
【Nbu2】さん [映画館(邦画)] 7点(2023-04-02 19:14:16)
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