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《ネタバレ》 スピルバーグより、黒澤明より、先に覚えた映画監督の名前は、アルフレッド・ヒッチコックでした。極上のサスペンスの中にユーモアのエッセンス。そしてロマンス。エンターテイメントはかくあるべきと思いました。小学生の頃の話。本作は名作『北北西に進路を取れ』の原型と聞き、CSにて鑑賞しました。確かにヒッチコック作品に間違いない。でも粗さが目立ちます。洗練されているとは思えない。一番の難点は主人公に感情移入し辛いことでしょうか。無実の罪を晴らすために何をしたらいい?それが物語のキモ。でも自分なら途方に暮れると思う。事件解決のためのヒントや道標が圧倒的に不足しています。女スパイの地図は手に入れた。其処まではいい。目的地は決まりました。でもその後が続かないのはツライ。成り行きに身を任せるだけでは、ワクワクよりも不安が募ります。サスペンス一辺倒ならそれもいいですが、本作が目指すであろうエンターテイメントでは物足りないと感じてしまう。脚本に肉付けが欲しいと感じました。例えるなら、ピースが幾つか欠けているジグソーパズルの肖像画。その絵が“何か”は分かるけど、完成品としては今一歩。贅沢な意見を述べました。
【目隠シスト】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2008-10-24 19:19:55)
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