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《ネタバレ》 田宮良子の最期と、無敵の寄生獣『後藤』との最終決戦は、完結編というより全編通じてのクライマックス。田宮のシーンは、深津絵里圧巻の演技もあり原作の感動を高いレベルで再現できていたと思います。お見事でした。対して、後藤の方は残念な仕上がりです。何故合理主義のパラサイトが、特定の相手を執拗に狙う必要があるのでしょう。広川コミュニティが崩壊した今、後藤がシンイチを抹殺しなければならない道理などありません。『やりかけの仕事』『戦いこそが我が生きる道』後藤の行動原理たる2つの動機をきちんと説明しなかったのはお粗末でした。『戦は兵力よりも勝機だよ。シンイチ』の名台詞が出る幕のないシチュエーションでの対決、ミギーの体組織が腕に残っているから「後藤に見つかってしまう」と狼狽えるシンイチなど、正直見たくなかったです。以上、原作ファンのコダワリに所以する不満でした。もっともこれらは、原作未読であれば大した問題ではありません。この映画をキッカケに原作を手に取る観客が一人でもいれば、映画化の価値は充分にあったと考えます(フィギアコレクターとして付け加えるなら、立体ミギーが沢山商品化されたのは嬉しい効果。客観的にはコレクションの棚が気持ち悪いことになっていますが笑)。かつて実写劇場版『カイジ』に対して原作の方が『2000倍面白い』と憤った私ですが、本作の場合は『3倍面白い』で閉めさせていただきます。みなさん原作を読んでネ。
【目隠シスト】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2016-08-30 20:21:13)(良:1票)
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