ワンダー 君は太陽 の 目隠シスト さんのクチコミ・感想

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ワンダー 君は太陽 の 目隠シスト さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ワンダー 君は太陽
製作国
上映時間113分
劇場公開日 2018-06-15
ジャンルドラマ,ファミリー,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 いきなりネタバレしております。未見の皆様は閲覧ご注意ください。

林間学校での出来事。オーギーの親友ジャック・ウィルは、いじめっ子に突き飛ばされて石に頭を打ち付けます。一見して明らかな伏線。死亡フラグが立ちました。友の尊厳を守るために戦い、命を落とす悲劇の結末へ。ところが、です。これが全然平気。感動のクライマックスでは、主人公と笑顔でハイタッチを交わすジャック・ウィルの姿がありました。勿論ハッピーエンドに文句などあろうはずがありませんし、彼が死んでいたら憤慨したでしょう。しかし映画の論法的にはスカシなのです(出血確認=内出血なし=命に別状なし。で流せば良いのでしょうが、元来深読みが好きなもので笑)。この部分にメッセージが込められていると考えます。「一般論で決めつけるな」と。常識は凝り固まると偏見に姿を変え、差別を生む要因となります。見た目が変わっているからきっと虐められるだろう。そんな経験則でオーギーをみていた私も、実は偏見の持ち主だったのかもしれません。実際、オーギーは特別な努力をしていません。皆に気に入られるよう芸を習得したり、認めてもらえるよう勉学に励んだりもしていません。彼は在るがまま、ただ一歩、外の世界に踏み出しただけ。それでOK。今のままで十分に魅力的なのですから。少年に必要だったのは、チャレンジする勇気でした。その事実をちゃんと見抜き、息子の背中を押したお母さん。その決断と覚悟に敬意を表します。もっとも、今回のように良き友や理解者に恵まれるとは限りません。でもチャレンジしなければ可能性はゼロです。もし小学校で出会えなければ中学で、さらにその上、社会に出て、気の合う仲間を探せばいいのです。それでもダメなら・・・自分では気づいていない原因を疑いましょう。世の中は広い!味方は必ず出来ますよ。授賞式で語られるオーギーの心情「誰もが人生で一度は称賛されるべき」は、「挑戦することを諦めてはいけない」と同義と考えます。父親である私が、娘たちに望むのも唯一コレ。勉強や運動は程々でいいので(うちはトンビではなくカエルの家系なので高望みはしません)、チャレンジする勇気を持って欲しいということ。無難な方にばかり逃げていると、人生の後半で辛くなるんですよね。本当は意気地なしのお父さんが、偉そうに言えた義理はないのですけれども。ですから本作は、お涙頂戴でもなければ、哀れみや同情で鑑賞する映画ではありません。他人事ではなく自分事。あなたは自分の人生に勇気を持って立ち向かっていますか?という問い掛けの映画です。
目隠シストさん [インターネット(吹替)] 9点(2020-01-01 00:00:00)(良:3票)
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