シライサン の 目隠シスト さんのクチコミ・感想

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シライサン の 目隠シスト さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 シライサン
製作国
上映時間99分
劇場公開日 2020-01-10
ジャンルホラー,サスペンス,ミステリー
レビュー情報
《ネタバレ》 ネタバレしています。未見の方はご注意ください。

シライサン呪殺システムについて整理してみましょう。”シライサン“の名前を覚えている者の元へ、眼が異様に大きな女が現れてその者の命を奪う。頻度は3日に一度。襲う相手は呪殺候補名簿搭載者からランダムに選んでいるようで、該当者が多ければ多いほど、殺される心配は少なくなります。主人公の試算によれば、1万人対象者がいれば一生のうち一度女がやって来るかどうかの低確率だそう。確かに計算上はそうでしょうが、意識的に覚える気のない与太話など、右から左に抜けるでしょう。本作のような『広報映画』を一本作った程度ではとてもとても。つまり危機管理的には、名簿搭載者を増やす継続的な努力が欠かせない訳です。要するに、ネットを利用した生け贄確保が必須だと。これは、昨今社会問題となっているSNSを通じた誹謗中傷と何ら変わらない気がします。生け贄を探す者は、自身もまた生け贄となる宿命から逃れる術はありません。あな恐ろしや。観客はこの映画を観てシライサンに呪われたのではなく、映画を観る前から既にシライサンの呪いは社会に蔓延していたことに気付き慄く仕立てです。シライサンは、まさにSNS時代の貞子でありました。なお劇中では、女から眼を逸らさない事が死から逃れる有効な方法と紹介されていますが、SNSで誹謗中傷を受けた場合はむしろ逆という気がします。眼を瞑るが正解。SNSなど辞めてしまいましょう。自身が認知しない悪口など、無いのと同じですから。とかく馬鹿にされがちな情報弱者ですが、不要な情報を遮断することもまた情報過多社会を生き抜く上で必要なスキルと考えます(エゴサーチ厳禁です!)。最後にシライサン本体について。特異なビジュアルといい、登場方法や佇まいといい、なかなかイカしてます。ホラー映画界にミスコンテストがあれば優勝じゃないかと思うほど。ホラークイーンとしてのポテンシャルはあの『口裂け女』に負けず劣らず素晴らしいと思いました。(以下余談)名前を忘れることがシライサンに殺されなくて済む最強の防御法ですが、彼女に名簿抹消通知でも行くのでしょうか。あるいは現れた時「どちら様?」感を出されたら、すごすごと帰るのでしょうか。その姿を想像すると、ちょっと不憫な気もします。
目隠シストさん [DVD(邦画)] 5点(2020-12-10 19:26:16)
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