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なんという徹底主義であろう。いかなる時もカメラは人物を中心に捉える。執拗に人物の動きについてまわり、中心から逃がさない。たかがそれだけのことである。だがそれだけのことも徹すればエモーションの緊密性を生み出し、連続性を意識させる。そして結果として玄関から別部屋に入り込む刑事を270度パンして追いかける、といった素晴らしいショットまで生み出す。いつものことながらサスペンスの辻褄合わせに関しては中途半端なのだが、それでもやはり、言葉や表情でなくUターンする車ですべてを告げるラストシーンも、そもそも断崖沿いを走るそのショットが、いや不安や疑惑の付き纏う緊密性が、やはり素晴らしい。
【stroheim】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2006-12-29 02:30:46)
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