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《ネタバレ》 日本映画史上に残る大傑作と言っても過言ではないですね。
高度成長から取り残されたかのような昭和の釜ヶ崎の姿がまず強烈に印象に残りました。取り扱っているテーマやストーリーは非常に醜悪で猥雑でありながら、様々な技法(特にペドロ・コスタもこの作品を参考にしたのではないかと思わせるような光の使い方)や小物を使い娯楽性と芸術性(非常に詩的)を両立させて、素晴らしい作品に仕上げてしまう田中登監督は凄いなと思いましたね。パートカラーの通天閣のシーンや希望を感じさせるラストも良かったです。 一番印象に残ったエピソードは、やはり使い込みで会社を首になった男の爆発ですかね。あれは当時の世相なのか、弱いものを食い物にする国家権力に対するテロリズムを暗喩しているようで興味深かったです。 こんな素晴らしい映画が「ポルノ」というくくりがあるために、映画マニア以外の目に触れることなく埋もれてしまうのは本当に勿体無いですね・・・・。 【TM】さん [インターネット(字幕)] 9点(2012-06-02 23:49:23)(良:1票)
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