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《ネタバレ》 小池版の音源は紛失したと聞いていたので、小池版で見られたのはラッキーだったのかしら。デヴリン氏の声はとっつぁんというよりルパンに近かった気が・・・。今回は犯人がIRAだからか、音楽もケルトチックでなかなかgooでした。瓶の傷は「これが決め手になるな」って分かっちゃうよねぇ。密輸船をどうやって阻止するのか、ラストは手に汗握る展開で、これも楽しめる。まあ、確かにスケールの大きい話にはなっているけれども、相変わらず重箱の隅突付く警部の捜査は健在で、犯人とのせめぎ合いはなかなかのもの。コロンボらしいといえる作品の一つでは。でも、私が一番気に入ったのは、カーボーイハット被った武器商人のオジサン。人を喰ったようなところがイイ。ああやって、シラ~ッと悪事をやってのける。そこに理屈もへったくれもない(感じがする)ところが人間臭くて魅力的だ・・・。ラスト、解決した所でようやく盃を受ける警部。でもこれは相手への共感なんかじゃ断じてないと思う。警部は基本的に殺人という罪に対してとてもシビアだし、罪を憎んで人を憎まずなんていう偽善も持ち合わせていない人だと思う。そして何より今回の犯人は、善人面して、裏で大量殺戮を遂行するという、警部の最も侮蔑するタイプの犯人だと思うので。強いて警部が同情を寄せた犯人がいるとすれば「死者のメッセージ」のアビゲイル・ミッチェルだけだと思う。誰がなんと言おうと、私はそう思うのです。旧版のラスト作品ということで、ちょっと思い入れを書き過ぎました。失礼。
【すねこすり】さん [CS・衛星(吹替)] 7点(2010-09-11 00:39:16)
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