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《ネタバレ》 重松清の本はよく読みます。このお話も著者の代表作の一つ。クラムボン(永訣の朝)は本には書かれてはいなかったけど、「その日」を厳粛に受け入れるということを明確にしたかったので、「雪」「清らか」「静か」「おごそか」という、この詩の主題を映画に使ったのでしょう。映画のテーマは「その日」を受け入れる。そして受け入れた「その日のあとを生きる」という重たいものだれど、監督はこのテーマを前向きに受け止めたかったんだなあというのがよくわかる。「悲しいことも辛いこともあるけれど、残った者達は前向きに生きよう」というメッセージが作品中のトランペットの明るいファンファーレの中に込められている。このような解釈は、ストーリの重み・原題に比べて違和感を覚えますが、それでも共感を覚える方は多いのではないかと思います。また自分にとって非常に残念なのは、原作を読まずにこの映画を観るともっと感動したかも知れないという点。妻が死んでから受け取った「メッセージ」や、迎え火として花火をスクリーンに映すシーンも、原作を知らなければ感動やサプライズがたくさん待ち受けていたように思います。逆にこの作品を観て感動された方は原作も読んでいただくことをお奨めします。
【たくみ】さん [DVD(邦画)] 7点(2010-10-24 21:35:33)
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