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ゲイの映画は敬遠気味で、積極的に観ようとはしないジャンルですが、アカデミー賞主演男優賞を取るほどの作品ならと権威主義的な理由で観てみました。先日DVDで観た「デッドマン・ウォーキング」ではマイノリティ蔑視の殺人犯を演じていたショーン・ペンですが、本作では打って変わってゲイに成りきっています。ただし、僕は実際のゲイと親交が無いので、あくまでイメージでしか評価できませんが。まあ、これが僕がホモセクシュアルの映画をあまり観ない理由の一つで、単純に彼らのことをあまり知らないため、感情移入が困難だからです。あとは、どうしても男性同士のラブシーンに違和感を覚えてしまうというのもありますが。
このようにホモセクシュアルの映画にはあまり思い入れがない僕ですが、この映画はとても楽しめました。というのも、主人公ハーヴィー・ミルクが戦うゲイの権利を侵害する法案の内容がかなり凄まじく(ゲイの教師資格剥奪等!)、比較的彼に感情移入しやすかったからです。ホモセクシュアル反対派の主張が現代では考えられないほど差別的で、自由を標榜するアメリカもこうなんだと興味深く鑑賞しました。彼らが戦って偏見を打ち破り、そして社会は変わっていくんだと思いました。僕は、他人の迷惑にならない限り、個人の自由は極力守るべきと考えるかなり自由主義的な性質なので、ミルクの発言にはとても共感できたし、彼の行動力には感心しました。 男性同士のキスはどうしても正視できない僕ですが、この映画の精神には深く感銘を受けました。監督がゲイなのも、この作品の出来に良い方向に影響したのかもしれません。 【枕流】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-06-13 17:24:15)
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