らせん階段(1945) の 枕流 さんのクチコミ・感想

タイトル名	らせん階段(1945)
製作国	米
上映時間	83分
ジャンル	ホラー,サスペンス,モノクロ映画,ミステリー

《ネタバレ》　昔のスリラーってあんまり怖くなくて苦手なんですが、この映画の見せ方は本当にうまいと思った。わずか一日の話なんだけど、この密度の濃さはタダモノじゃない。一癖ありげな登場人物たち、不気味な屋敷、嵐の夜と舞台設定は完璧。犯行時の犯人目線も秀逸だ。「見ろよ。口が映ってない」とのところなんか凄すぎてゾクゾクした。実際、序盤に犯人目線でヒロインが鏡を見るシーンでは口が映ってないんですよね。とても1945年とは思えない先進性で、いわゆる古典スリラーの表現レベルを超えている。ヒッチコックも真っ青だろう。時間が限られているため、家族の愛憎劇が描ききれてはいないが、映画としては許容範囲内だ。
カールトンが活躍しなかったのだけが残念！何かやってくれると思っていたんだが。