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主人公アシタカの悲壮感は、宮崎駿著の小説「シュナの旅」の主人公シュナに通ずるところがあって共感できた。しかしそれだけだ。宮崎アニメは他の方もよく言われているように、もののけ姫を転機として製作理念の軸を全く変えてしまったように思える。前作の「紅の豚」までは、監督である宮崎駿がその製作過程において、己の趣味や思想を理性で制御しながらシナリオに丹念に練り込んでいった痕跡がうかがえる。しかし、もののけ姫以降の作品においては、何かのタガが外れてしまったのか、宮崎駿の思想がキャラクターやシチュエーションとしてまず先行し、肝心のシナリオはとってつけられたように感じになってしまった。だから作品全体としての強さがなくなるのだ。
【煮タマゴ】さん [映画館(邦画)] 8点(2007-06-13 01:55:39)
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