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《ネタバレ》 「不幸になるのは弱いせいだ。強さこそが正義なのだ」。
過去のトラウマから抜け出せなかったデイブと、不安と恐怖からジミーに助けを求めたその妻は弱者の象徴だ。 ジミーは愛する者の死に立ち会えなかった・愛する者を殺された怒りを自らの力を持って相手に制裁を加えるという形で解決する。ジミーの妻はそれを正しいと肯定し、町を支配しろと言う。強者の論理だ。 メインキャスト3人の関係は幼い頃から変わらない。 リーダーのジミー、追従者のショーン、貧乏くじを引くデイブ。 デイブが連れ去られるきっかけのイタズラも、強盗も、そしてデイブ殺しもジミーは自分の落ち度からは目をそらし、タフに生きていこうとする。 1度目の殺しの理由は単なる「裏切りへの報復」だった。自分の娘が殺されても尚、その怒りと苦しみは到底送金等で贖えるものではないと気付くこともない。 だから2度目の殺人も平気で犯す。 ラストのパレードのシーンで、哀れに日陰から息子を呼び続けるデイブの妻と、光の中、不遜な顔でそれを見下ろすジミーの妻、そして傍観者ショーンの何も知らない幸せそうな妻の姿が象徴的だ。 正義よりも、倫理よりも、強さがそれに勝るのだ、と。 この映画は「それをどう思うか」と観客につきつけているように思えてならない。 公開がアメリカ同時多発テロの2年後なのは偶然なのだろうか。 しかしこれもこの映画の見方の一つに過ぎず、この作品をそう一面的に切り取ることは出来ないだろうと思う。 【猫の足跡】さん [地上波(字幕)] 8点(2014-07-14 18:31:05)(良:1票)
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