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賢治ものってとかく解釈が加わって矮小化しちゃうのが多いんだけど、これはそれが少なかった。家畜や森の生きものたちの効果がよかったのかな。カタツムリやフクロウのほかにも教室の中にカエルや鶏、病床にもチャボがはいってきて、外のものが自然に内へ内へと流れ込んでくる。これ賢治のユートピアですな。そして風。映画にとって風ってのは重要なモチーフのようで、舞台ではざわざわ揺らぎだす瞬間の緊張ってのは出せないもんな。風についてやり込める「それからそれから」のシーンで、一つ一つその映像を入れるユーモア。風車の仕掛けのアニメーションが出たのには驚いたが、あんがい科学者賢治の精神を受け継いだ手法かもしれない。大泉滉がかわいかったのにはびっくり。
【なんのかんの】さん [映画館(邦画)] 8点(2012-12-03 10:14:38)
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