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かつてはストライキも気合いが入っていたものだが、もう炭鉱産業の終焉も見えていて、悪の資本家と対決するといった単純な図式が成り立たなくなっている。だからストライキやっても、も一つ意気が揚がらない。正しい道を突き進むんだ、という爽快感に欠ける。警官隊との揉み合いがバレーレッスンと重ね合わされるのも、段取り通りにステップを踏んでるようなものという感じ。ストライカー自身がストにうんざりしている雰囲気がよく出ていた、といってストライキをやる以外に手立てはない閉塞感。その閉塞感があるから、ビリーが踊り出したい気持ちが分かる。一番泣けるのは、親父が息子のオーディションの旅費のためにスト破りするとこ。かつて『鉄道員』なんかではスト破りは厳しい反発を招いていたが、ここでは皆が協力的になってしまう。みんな現状にうんざりしてて、応援しがいのあるものを発見した喜びに盛り上がってしまう。全然問題の解決になっていないだけに、この応援が泣けるのだ。
【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 8点(2008-08-16 10:00:58)(良:2票)
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