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情報もの的な青春群像もの、ってことになるのか。バブル期の優雅なリクルートの記録になった(『大学は出たけれど』と二本立てで上映すると昭和平成における学生の就職比較を学ぶ講座になるでしょう)。「なりたいものより、なれるもの」になっていくことより、「なりたいもの」が外部から決定されていくとこに、この時代の問題点があったんでしょうな。若者たちが社会を手玉にとってるようでいて、実は嬉々としてシステムの中に飛び込んでいく、ようなところがあって、こういう方向にはより強固な「社会」が存在する気がして、いささか不安を感じたが、その未来が今になってるわけだ。会話が弾むところは脚本協力の坂元裕二か。本田博太郎の不快感をもっと大きく扱ってもよかった気がする。ラスト近くの「楽園の終わり」の感覚は悪くない。仲間っていいもんだ。でもそれ本来「社会」と拮抗させるべきものなのでは、と思うのは、バブル時代を謳歌しなかった者の僻みか。
【なんのかんの】さん [映画館(邦画)] 6点(2013-05-23 09:42:02)
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