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ヒロイン、シャーロット(ユマ・サーマン)は“なにも企んでません”といったキョトンとした顔のときに、かえってすごく怪しく見える。ヘンリー・ジェイムズの世界って、いつもアメリカとヨーロッパがお互いを探り合っているような関係が底にあり、本作でもイタリア男に代表されるヨーロッパがアメリカを手玉にとってるようでもあり、真実手玉にとったのはアメリカの父娘だったようでもあり、結局したたかだったのは誰でしょう、ってナゾナゾみたくなる。ヨーロッパを発つときに精一杯の見得を切る弱さもあれば、新聞に載る写真では生き生きと輝いている強さもあって、何重もの屈折が仕組まれているよう。企みを秘めた社交って設定、あっちの人は好きね。
【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 6点(2008-06-28 12:13:09)(良:1票)
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