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舞台は南米でも、ニーチェの国の映画。圧倒的な意志の肯定者。意志即反逆、自然の征服なの。面白いのはアギーレの意志が次第に膨らんでくるのに反比例して、河が穏やかになっていくとこ。アギーレに対抗して荒れ狂ってもいいのに、静まっていく。そこがこの映画の一番怖いところ。アギーレがいくら意志を膨張させても、河(自然)のほうはびくともせず、より静かに包み込んでくる。それでいて樹の高くに引っかかった船でちらっと実力を見せびらかす。それを見てアギーレはますます対抗意識を燃やすわけ。インディオの襲撃にしても、ほとんど姿を見せずに森そのものが攻めてくるみたいになってる。大自然そのものと戦ってる感じ。自分の意志の力で世界を変形させようとした男、そういう人物が歴史をときに危険に導き、また進歩させていったのが人類史なんだ。全体ドキュメントタッチのカメラで、レンズに水しぶきがかかってもそのままでいっちゃうの。
【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 8点(2012-07-11 14:50:19)(良:2票)
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