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《ネタバレ》 これシネスコってことで、ビデオで見るとたしかに最初と最後は左右詰まった画面になってるけど、肝心の中身、トリミングした不自然な感じがなく、どうなってるんだろう。いかにもやっつけ仕事の演出って感じで、明るすぎるセットで登場人物がそれらしい動きをするだけ、よく言えば禁欲的。でも中途半端に凝ったことやられるとかえって安っぽくなるのを、ここまで何も工夫しないと、たとえば妻が蝿を目で追うなんてささいなアクションすら味わい深くなるから妙である。原作が面白い場合は、こういう何も凝らない演出のほうがいいのかも知れない。原作読んでみたら、映画はラストがハリウッドの定番で明るく変えられてるほかは(もっとも一番怖い蜘蛛の巣は生かしてある)けっこう忠実で、消えた猫がもう一度絡んでくるのをやめたのは、映画の場合正解だっただろう。「白い頭の蝿」が家の中にはいり込み、みんなで追うシーンが加わっているのは、映画的でよろしい。ゾンビものと同じで、人間界から離脱した肉親は処分してしまうのが情け、なのがあちらの考え方なのね。でこの映画の教訓は、やれ打つな蝿が手をすり脚をする、だ。
【なんのかんの】さん [ビデオ(字幕)] 6点(2008-09-16 12:12:48)(良:1票)
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