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私のノートには文章の合間にいろいろ図が描きこまれていて、言葉だけで記録をとるのが難しい映画だったのが分かる。階段の図に矢印が二つ(上っていくのと通過するのと)描きこまれてたり。壁画のタッチ、黒から白へ変わる、ということも何度も繰り返し書かれている。びしょ濡れの本、枠を持って歩く人たち、ろうそくの原に倒れている老いた主人公、なんてイメージが延々と綴られている。おそらく伝統に根ざしたイメージなんだろう。仕種や表情なんかもそうで、一人よがりになっていなかった。人形劇を見ている清潔感がある。やぎ、ロバ、鶏、羊、といった家畜の匂いも、頭だけでこしらえた宇宙じゃなくしている。もちろん伝統は格闘すべき対象であるべきなんだけど、差し迫った敵に対するときに団結する土台にもなるもので、グルジアの一般民衆がこの映画をどういうふうに受け止めたのか知りたい。黒いものが白くなっていくって、浄化のイメージでいいのかな。
【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 9点(2013-09-13 09:46:05)
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