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主人公をナイーブな学生にしたのはきわどいところで、下手すると嫌なヤツになっちゃうのだが、学生仲間などを丁寧に描いていたから良かったんだろう。大事なことは何一つしゃべり合えない仲間たち。軍人になった次兄ともう一度昔のように語り合えたら、なんてのも、この主人公像のおかげで不自然でない。ナイーブな作品に登場人物を合わせてしまったわけだ。「弟的」なるものを見る目で主人公を眺めるわけ。しかし無邪気さがそのまま戦争の対極にあったかって言うとそうでもなく、無邪気さは戦争協力に使われていた部分もあったと思う。でも少なくとも軍隊的なものとは相容れなかったことは確かだ。この作品としてのナイーブさは現代では通用しないだろうなあ。こっちが照れてしまう。
【なんのかんの】さん [映画館(邦画)] 7点(2009-09-26 11:50:33)
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