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群像ものではなく兄弟もの。困った兄さんをとことん尊敬しぬく弟、で彼も兄と同じようにだんだん閉じていき、妻も追い出し、兄の絵だらけの部屋に閉じこもる。徹底した社会への不信。でもこの病む兄弟に対して弟の妻はやたらに食べて健康。彼女がいたからヴィンセントの絵は残ったんだなあ。弟テオは自分の「家庭」よりも、兄との「家族」に拘束されてしまっていたんだ。芸術の狂気の物語でありつつ、現代の投資としての芸術とどこかで対比させていた。カラスがワッと飛び立つとき、麦畑に隠れて合図を待っていたスタッフたちのことを想像してしまってはいけない。
【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 6点(2013-05-18 10:26:07)
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