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典型的な“貧しいけれど夢があった”式の話で、でも仲間うちのワキアイアイの描写がベタついていないのが感じいい。なれなれしくない。新漫画党結成のパーティシーンなんか、ちょっと距離をおいて話し合ってる雰囲気が好ましかった。実際のトキワ荘がそうだったのか、市川監督の理想なのか。みんな似た帽子かぶってんのね、と母親が言う。恋愛のない青春ものというのも珍しい。石森の姉へのほのかな感情はあるが。全体の骨格としては、マンガの時代の到来と、寺田ヒロオ式のマンガの凋落とが重ね合わされている。そこらへんの陰影がよく、細部に満ちている映画なので、何か芯が物足りないと不満を持ってはいけないのかも知れない。
【なんのかんの】さん [映画館(邦画)] 6点(2009-09-22 12:02:59)
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