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あまりよく知らずに見に行って、数分して、あ、これ「東京物語」なんだ、と思う形で入りました。長女の演技が杉村春子風だなぁとか思っていたら、父も母も長男も、オリジナルと同じ演技になるように演出されて分かりました。だから、私が日本映画史上ナンバーワンと思っている映画とつい比較して見てしまう。真似をしている段階でオリジナルに及ぶはずがないのですが、まっ、それを見ていない人にはいい感じだったのでは?で、少し見ていて、原節子の枠がないなぁ、とか思っていたら、フラガールのお嬢さんがその役になってでてきて、よくこんな凄い役(純真な心の娘さん史上ナンバー1かもしれないというオリジナルと比較されるからです)したなと感心。ひょっとして、フラガールのお嬢さんが一番近いのかもしれない。本作は母の死を悲しむ、というのがピークにもってきてあって、それはそれで感動的なんですが、オリジナルの「現代の、子供は独立して自分の世界を生きることへの、父母の覚悟と悲しさ」でないなぁとか、やっぱり比較してしまう。ワザとそうしなかったのかもしれません。それができるなら、古今の世界中の監督がやったでしょうから。それで、確信犯的にクライマックを、いかにも山田洋二風に、家族愛風に、変えたんでしょうね。小津安二郎の縦線を意識する画像も、あの柱とか戸の縦の縁とかを画面に入れるの、これも意識してましたね。
【K-Young】さん [映画館(邦画)] 7点(2013-02-11 17:08:45)
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