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《ネタバレ》 自分にとっては「ミクロの決死圏」と本作がSF映画の原典です(「2001年」を観たのは大学生になってからなので…)。住民が死に絶えた街の捜索から、研究施設での病原の抽出、感染経路の特定、アンドロメダ細胞の性質の分析と、ストーリーは極めてストイックに進行する。現在なら過剰と思える研究施設に入るための殺菌の過程も、当時はSFマインドを盛り上げるために寄与したのだと思います。一般ウケするかどうかは別にして、地球外の存在でもUFOや宇宙人のような類いの正体不明より、こちらの方が現実味を持った脅威として実感できます。エンタテイメントとして弱点を挙げるなら視覚的ワンダーが少ないところかな。アンドロメダ細胞の胎動に一瞬ドキッとしたくらいで、全体的にたいへん大人しい。お色気という意味でも「ミクロ…」は科学者スタッフにラクエル・ウェルチがいましたが、こちらは中年の嫌味なおばちゃんですもんね。まぁ、サービス精神が希薄というより、作品全体をストイックにまとめることを優先させたようで、その志は分かります。こういう科学的な「探求」がストーリーの本流になっている作品が現代にも欲しいところです。そうそう、実験動物として赤毛ザルが病原体の餌食になりますが、その断末魔は必見です。アカデミー助演賞もの。(本当に殺したのかな…?)
【アンドレ・タカシ】さん [地上波(吹替)] 6点(2010-11-27 21:59:25)(良:1票)
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