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《ネタバレ》 この映画のタイトルや吉永小百合が出ていることは以前から知っていたけど「キューポラ」って何のことか分かっていなかった。お恥ずかしい話、言葉の響きから勝手に化粧品の一種くらいに思っていたんだけど、鋳物の町工場のある(貧しい)街、って意味ですね。歳がバレますが、自分が生まれた年に創られた映画。そういう意味で当時の市井を眺める機会を頂戴しているような感覚でした。日本が豊かになる前の時代で、ある程度の貧乏が平均的な世の中。場所は違うけど、物心ついた時の実家の周辺は劇中のような雰囲気でした。懐かしかったです。主人公・ジュンの前向きな姿勢は現代の若者には嘘っぽく映るかもしれないけど、当時はこんな人がたくさんいました。恥ずかしがらずに、前向きをやってました。その後の吉永小百合の作品の多くはこのキャラで通していることを考えると、この種の映画が高度成長の気風を担っていたのかも…、などと思いました。希望の国の北朝鮮へ帰る、というシーンを観ていると、タイムマシンを使って未来を知ってしまったような気分になりますね。
【アンドレ・タカシ】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2009-09-12 20:53:09)
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