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レビュー情報
《ネタバレ》 クライム・サスペンスとしての本作のオリジナリティは犯罪者と街の関係を扱ったこと。街=タウンとは、生まれ育った場所と同時に生業を共にする仲間がいる環境として描かれる。その仕事で親友たちから必要とされる。それが疑問を覚えつつも主人公が強盗業を続けてきた理由だった。奇しくも強盗被害者の女性との出会いが転機となり、主人公は街を出る決意をする。それは稼業で繋がった旧知の仲間関係を終わらせることでもある。冷徹なFBI捜査官よりも強盗仲間に感情移入してしまうのは、やっていることが犯罪であっても、その仲間関係にピュアな繋がりを見ることができるからだ。さらに、その繋がりを断とうとしている主人公の葛藤に共感するからだ。最後の犯行の緊迫感や激しい銃撃戦が登場人物たちの幾重もの思惑に重なり複雑な模様を描く。主人公は街という宿命から逃れる為に闘っているようでもあった。結局、彼は仲間を失い、女性を失い、故郷を失った。遠く離れた場所に身をおき、仲間との関係そのものであった街を想うとき、彼の胸に去来するものはなにか。主人公の新たな孤独には深い余韻がありました。監督2作目のベン・アフレックは、ひと言では表現できない複雑な感情の絡まりをアクションと共に見事に演出したと思います。前作がフロックで無かったことを証明しました。
【アンドレ・タカシ】さん [映画館(字幕)] 6点(2011-02-08 23:46:42)(良:1票)
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