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《ネタバレ》 私の映画史で最も大きな部分を占めるファンタジー三部作って「スター・ウォーズ」の旧シリーズなんだけど(あれは個人的にはSFではなくファンタジー)、現代の三部作ってこれになるんでしょうね。ファンタジーとしての世界観の作り方は念入りで、丹念な種族の描き分けやロケ地の選定に感心しました。でも、この一作目はさほど面白いと思わなかったのです。なぜか? たぶん理由は二つあって、ひとつ目は冥王サウロンが何者かが良く分からず、具体的な恐怖や畏れを感じないこと。物語の緊張感に直結する部分なだけに、お遣いの魔物だけでは物足りなかったです。もうひとつは、後半のロードムービー体裁が中途半端ってこと。ロードムービーとは舞台の展開にシンクロして登場人物たちの意識や関係が深くなって行くものですが、どうも危機が羅列されるだけで個々はバラバラのままって印象でした。だからラストシーンは「仲間」になる前に別れたみたいで、別行動になることが残念に思えない。尺的には十分に長い作品ですが2作目・3作目の流れを考えると、ここはもう少し仲間感を醸成するべきだったと思うのでした。
【アンドレ・タカシ】さん [DVD(字幕)] 5点(2011-11-10 23:18:04)
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