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《ネタバレ》 見どころが多い映画でした。本多猪四郎監督と円谷英二氏は「ゴジラ」に始まりこの種の映画はまだ数作目。文法が定まっていない分野で色々なことを試しているような描写が面白い。例えば鉄塔を倒すモゲラの前景に家屋を入れ、電線が切断されるタイミングで家屋内の照明を点滅させてから消すような芸の細かさ。鉄塔が倒されるシーンは怪獣映画の常套だけど、この演出は観た記憶が無い。ミステリアンの日本語に被せて聞き取れない声を入れ、自動翻訳も表現していました。これらは手間と効果の関係でその後は省かれた手法なのだろう。こんな試行錯誤が、東宝怪獣映画の王道を築いて行ったのだと思いました。現代との比較で面白かったのはテレビ。防衛軍の幹部たちが取り囲んで戦況を見つめるのは14型の脚付ブラウン管。対するミステリアンは42型の液晶かプラズマ。現代の産業技術は映像ディスプレイに関してはミステリアンに追いついたようだ。領土交渉に際してミステリアンたちがもっともらしい嘘をヌケヌケとつくあたりは、北○鮮の外交みたいだけど、そのミステリアンに問答無用で攻撃を仕掛ける防衛軍はそれで良いのかとも思う。終戦から十余年ということを考えると、たぶんあれが戦争外交の常識なのでしょう。最後にモゲラ。1体目のモゲラのやられ方もどうかと思ったが、2体目は凄まじいですな。あれだけでも一見の価値あります(笑)。
【アンドレ・タカシ】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2010-09-26 02:09:21)(良:1票)
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