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《ネタバレ》 これが黒澤明のあの傑作のリメイクでなければ西部劇としてはかなり面白いということができますが、比べるなというほうがムリというものです。まあ端的に言えば舞台を開拓時代のメキシコに置き換えたオリジナルの短縮版というところでしょうか。 ユル・ブリンナーが志村喬、スティーヴ・マックイーンが稲葉義男、ホルスト・ブッフホルツが三船敏郎(と木村功)などオリジナルのキャラが投影されていますが、みんなオリジナルの泥臭さが消えてスマートすぎるのが私には不満です。ブリンナーには志村喬の持っていた侍も百姓も引き付けるカリスマ性が全然感じられないし、ブッフホルツには三船=菊千代が体現した爆発的なエネルギーが決定的に欠けています。存在感のあるイーライ・ウォーラックを盗賊のボスとして前面に出して、村人が七人を裏切って盗賊に内通するなど元ネタを進化させたなと感じるところもあります。ラストも全然違いますけど、いったん追放された七人が村に戻るくだりがかっこよすぎて説得力がない。ラストであの有名なセリフを使って辻褄を合わせた感は否めなかったです。 とは言ってもあまりに有名なテーマ曲は何度聞いても気分が良くなるし、スティーヴ・マックイーンは痺れるほどカッコよいし、観て損はさせない一編ではあります。
【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2018-12-16 23:13:26)
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