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《ネタバレ》 自分の中では“期待も予備知識もなく観始めたけど実は傑作だった大賞”ノミネート作です。五人が集まってくるところから幕開けですが、いかにも舞台劇的な展開はちょっと鬱陶しい感じが確かにあります。でも三十分過ぎたあたりからは怒涛の展開、まさに会話劇の真髄といった感じでしょうか。後半で会話に散りばめられた伏線が綺麗に回収されるわけですが、その伏線の置き方も洗練されています。さすがにスネークのキャラがうるさ過ぎてイラっと来ますけど、これはあの小出恵介が演じているのだから我慢我慢です。デブッチャーが実はヤセッチャーだったという展開はちょっと意表を突かれましたが、写真のデブッチャーは本人画像を加工したんでしょうけど、それにしても凄まじい変貌ぶりでしたね(笑)。最後に家元にお話しを収斂させるのが良くて、不覚にもホロっとさせられました。五人の中にユースケ・サンタマリアと塚地武雅という芸能界きってのドルオタがいるところもなんか嬉しいところです。でもやっぱラストだけはねえ…なんで宍戸錠なのかは意味不明ですけど、彼がこの映画に登場すること自体がシュールの極みです。 そりゃあ売れて世間に認知されて欲しいというのがドルオタの共通の望みですが、夢破れて推しが卒業・引退しても残りの人生は幸せであって欲しいと願うものです。そういう観点からはとても悲しくなるお話しではありました。
【S&S】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2020-12-30 21:54:17)(良:1票)
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