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《ネタバレ》 ご存知『イングロリアス・バスターズ』の元ネタですけど、ほとんど共通点はございません。逆に言えば、この映画からあの脚本を書けるタランティーノの才能には驚愕させられます。でもこの元ネタの方も、同時期に粗製濫造されていたマカロニ戦争映画とは一線を画す面白さがあるのは確かです。まあチープなオープニング・タイトルだけは、いかにもマカロニですけどね。 英語・独語・仏語のセリフ回しはきちんと使い分けられていますが、米軍将校が独語に達者だったりドイツ脱走兵が英語も喋れたりなど、さほどひねくり回した設定でもなく返ってご都合主義という印象すら観客に与えるかもしれません。でもここからヒントを得て、あの言語ミステリーの様なストーリーを考え付くタランティーノがやはり天才なんでしょうね。本作を面白くしているのは脱走囚人兵たちがドイツ兵の軍服を着た本チャンの特殊部隊を皆殺しにしちゃうところです。ドイツ脱走兵が「アメリカ兵だ!」と叫んで裏切ったと思われて射殺されるところなんか、よくこんな展開を考え付いたなと舌を巻きました。前半ではバスターズが射的のようにドイツ兵を殺しまくるシーンの連続で、いくら何でも無敵すぎるだろ、と突っ込みたくなりますが、最後に生き残ったのは二人だけだったので良しとしておきましょう。でもその殺され役のドイツ兵たちもいろいろ凝った死に方で、さすがマカロニ戦争映画だと感心しました。イタリア映画界にも日本の殺陣師みたいなスタッフがいるんですかね。列車がらみのアクションもどう見てもバスターズ役の俳優が実際に演じているみたいなのは、地味にすごかったです。
【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2018-01-21 23:35:21)(良:1票)
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