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《ネタバレ》 考えてみるとG・ハックマンとC・バーゲンは、『さらば荒野』『弾丸を噛め』本作と70年代に三本も共演しているんですね。すでに俳優業を引退した名優ハックマンですが、彼の生涯最多の共演女優がバーゲンだったとは実に意外です。まあカップルとしては実に不釣り合いな二人というわけだけじゃなく、三本が揃って凡作では映画ファンの印象も薄くなるのもしょうがないところでしょう。 さてこの映画は名匠と呼ばれたS・クレーマーの晩年の作品ですが、やっぱり力量の衰えは隠しようもありません。もともと彼は製作者としての方が高名で、撮る映画も世間を騒がせるようなネタ・テーマで一発勝負というスタイルで監督としてのテクニックや演出力が突出していたわけではありません。陰謀史観がまる出しの妙なテイストのオープニングからちょっと引いてしまいます。極めつけは終盤で襲われるバーゲンをハックマンが助けに駆けつけるシーン、いきなりストップモーションを使われて思わず「ださっ」って舌打ちしてしまいました。 気になったのは暗殺のターゲットが誰なのかを示さず、観るものにそれは大統領だったのではないかと感じさせる撮り方で、わざとその説明を省く見せかたは不気味な雰囲気を盛り上げていてちょっと良かったです。
【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2013-04-17 00:16:19)
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