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《ネタバレ》 ラストシーンに至るまで、人間社会への絶望・妻の死・最終的な巨大生物の確認、という経緯を考えれば、そこまでの圧倒的絶望感によって、ガソリンを移し変えてどうこうという思考は吹き飛ぶ。特に妻の死は鑑賞者からすれば「当然」であるが、主人公にとっては最後の救いが潰えた瞬間である。その上の果てのない霧。この絶望感たるやどれだけか。3日間のうちに人の死に直面しすぎた人間の、これが究極的な思考である。その最終選択が子殺し。ラストは(最初の主婦が生存していることが象徴しているが)正しいと思った選択が結果どうなるかわからない、という意味では鑑賞者の賢明さの否定であり、俯瞰しているという先入観を一気に裏切って絶望に突き落とす作品である
【楊秀清】さん [DVD(字幕)] 8点(2011-06-13 23:27:56)
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