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《ネタバレ》 『タイムトラベル』と並ぶSFジャンルのひとつ、『クローン』。『クローン』を扱った映画としては、この作品は個人的にかなり面白かったです。
賛否両論あるかとは思いますが、この複雑すぎないストーリーはこの作品に合っていたように思います。 『真相を知ったクローンが、生きるために逃げ出す』という単純明快なプロットだから、こちらも物語に入り込みやすかった。シンプルが故の良さがあります。 アイランドへの当選者。彼らが子供を産んだ後、用済みとばかりに廃棄されたり、臓器を摘出されたりするシーンは衝撃的。この恐ろしいシーンからの脱出はもはやホラーサスペンス並みの緊張感。そして施設の外へでたときの解放感。だけど安心する暇があるわけでもなく、脱走した後も、プロの追跡者達から逃れる展開がハラハラドキドキ。 マック(スティーブ・ブシェミ)と再会してから、列車に乗るまで途切れない緊張感。手に汗握るとはまさにこのこと。マックがなぜそこまで協力的なのかという疑問は残りますが、彼のサポートで『列車に乗って逃げ切れるかもしれない』という希望が、捕まるかもしれないという恐怖をより際立たせます。 ロスに着いてからもピンチの連続。この辺りからは、アクション要素が強い。トラックの積荷(巨大バーベルみたいなやつ)で、追っ手の車を次々と転倒させるシークエンスは凄い迫力。車の中から見せる映像は本物の事故さながらの衝撃。映像だけで言えば、本作で一番の見所でしょう。 後半、アクション要素が強くなりすぎてしまいましたが、このストーリーなら、ラストはドラマテイストでしっかり締めて欲しいところです。黒幕が死んで終わりではすっきりしません。その後、クローンたちにどういう社会的決着がつけられたのか、そこまで示して本当のハッピーエンドだと思いますが。二人仲良くボートに乗ってハッピー、って、そういう映画じゃないと思いますけど。 【たきたて】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2018-05-08 10:45:27)(良:1票)
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