ALWAYS 三丁目の夕日 の たきたて さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > オ行
 > ALWAYS 三丁目の夕日
 > たきたてさんのレビュー
ALWAYS 三丁目の夕日 の たきたて さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ALWAYS 三丁目の夕日
製作国
上映時間133分
劇場公開日 2005-11-05
ジャンルドラマ,コメディ,シリーズもの,ファミリー,漫画の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》  コメディ色の強い前半、7点。お涙頂戴の後半、9点。会せて8点といったところでしょうか。
 プロローグで少年達が飛行機をとばすシーン。飛行機を見上げる少年達の目線から、大通りへの俯瞰ショットへと切り替わる、この導入部分の美しさが好きです。
 登場人物が多いのですが、それぞれの役割がはっきりしているため、大変見やすい、わかりやすい。
 『コメディ』と『シリアス』のバランスも大変良い。
 大笑いもあれば、思わず顔がほころんでしまうようなエピソードもある。『シュークリーム』や『注射』、『TV』など、笑わせるところはしっかり笑わせてくれる作品です。
 その一方で、『淳之介と茶川のエピソード』や『青森の母親からの手紙のエピソード』など、泣かせるところはしっかり泣かせてくれます。
 1本の映画の中で、笑いもしたし泣きもしたってのは、本当に久しぶりかもしれません。
 派手な事件や出来事は一つも無いのに、何か心にぐっとくる。
 悪女かと思えた小雪が、実は人間味のある苦労人だったり。自分の事しか頭になかった茶川の心境の変化だったり。そういった人物の描き方が抜群に良いんですよね、この映画。
 正直戦後の日本っていうのは、『地味』『不便』『貧乏』『苦労』『犯罪』『なんか暗い』といった負のイメージが先行していたのですが、これを見るとそのイメージがなくなります。もちろんこの作品自体はフィクションであり、事実ではないのですが、『自分の知らない時代』に夢を見させてくれるとても良い作品だと思います。夢を見るっていうのは、なにも未来だけでなくとも良い。こんなふうに、見たことがなかった昔に夢を見させてくれる映画があっても良いと思う、そう思わせてくれる作品です。
 現代では『人と人とのつながりが希薄になった』というけれど、現代ではそもそも人とつながる必要性がなくなったのだと、この映画を見ると実感します。当時の世では、人とつながるのは生きていくうえで必然だったと思うのです。
 『冷蔵庫が来る』ということは、『氷屋さんとのつながりがなくなる』ということ。
 1つ便利になるということは、1つ絆を断ち切るということなのかもしれません。
 
たきたてさん [ブルーレイ(邦画)] 8点(2017-06-27 09:13:25)(良:2票)
たきたて さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2024-11-18パシフィック・リム:アップライジング7レビュー5.60点
2024-11-17寄生獣 完結編9レビュー5.86点
2024-11-1613の選択7レビュー7.00点
2024-11-13パシフィック・リム5レビュー6.86点
2024-10-21MAMA(2013)5レビュー6.07点
2024-10-18誘拐の掟7レビュー6.14点
2024-10-15寄生獣10レビュー5.84点
2024-10-14キャリー(2013)7レビュー5.15点
2024-09-28ネバー・サレンダー 肉弾英雄<OV>8レビュー7.50点
2024-09-24ネバー・サレンダー 肉弾乱撃<OV>7レビュー5.00点
ALWAYS 三丁目の夕日のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS