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傑作、堂々たる出来。
共に横に並んで座るというイメージがこれ程までに意味を持つとは驚きです。小さな探偵くんに対し、頑張れと一方的に投げかけるのではなく、共に考えよう、一人ではないと呟く湯川。冒頭の議論のように、向かい合い、人に教授する立場の存在であるにも関わらず、横に一緒に座る。そのイメージは本当に力強い。面会室のガラスに阻まれ、向かい合うことしか許されない杏と義親とも対比されているかと思うと一層、感動的。あの事件だけでなく、文明の発展に伴い未来に残され、未だ答えの見つからない遺物に対しての、物理学者という立場としての言葉にも聞こえました。行きは、一緒に電車で島にやって来た2人。帰りは、一人。父ちゃんはうたた寝。行きは、進行左方向、帰りは右方向。ここにも相当、示唆なものを感じざるを得ません。 事件の動機が弱いのは確かでありますが、夏休みにたまたま島にやって来て、たまたま事件に巻き込まれる形となったあの子をストーリー軸に据えるのであれば、脈絡がないほどストーリーの理にかなっている。 【うー】さん [地上波(邦画)] 9点(2014-09-13 21:28:25)
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