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《ネタバレ》 霧、水辺、炎、病院、精神病、鉄格子、象徴的な悪夢。そして、妄想による自己欺瞞で妻殺しの罪から逃避する主人公。クリーチャーが出てこないというだけで、ほぼそのままホラーゲームの『サイレントヒル2』だったし、更に言うならそのイメージ源である『ジェイコブス・ラダー』の変奏。制作陣はかなり影響を受けていると思う。特に“崖の下の死体”のシーンはゾクッとして良かった。
しかし表層的な作りは上手でも、人物描写はすっぽりと抜け落ちていた。だから、「どんでん返しは見え見えだったけど、トータルで良かったよね」という評価にならない。死んだ妻の登場シーンは「観客を混乱させたい」という狙いがあからさますぎて、ミステリアスというよりイライラするし、「二人の間にあった愛」が描かれないので「子殺し」の真相は荒唐無稽に映る。主人公はただプッツン女に人生を奪われたようにしか思えず、「最後の選択」に切ない余韻を感じることはできなかった。 【乱泥】さん [インターネット(字幕)] 6点(2022-10-03 23:37:15)
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